青春のゼロハンスポーツ図鑑Vol.6 Kawasaki

カワサキ初の本格的ゼロハンスポーツ
1981年4月
AR50

 ワークスレーサーKRの雰囲気を取り入れ「ロードスポーツを越えてしまった!これはKR感覚」のカタログコピーで登場したカワサキ初の本格的ゼロハンスポーツ。パワフルなモトクロッサーKX80系エンジンをベースに、ボア径を39mmに変更、49cc化した空冷ピストンリードバルブエンジンを新設計セミダブルクレードルフレームに搭載。リアには1本サスのユニトラックを装備、キャストホイールはワークスレーサーKRのイメージを受け継いだ5本スポークの軽量型。同デザインでボアを49mmの78ccとした二人乗り可能なAR80(10ps/8000rpm 0.89kgm/7500rpm)も同時にラインアップされた。



1981年4月 AR50 ライムグリーン


1981年4月 AR50 ファイアクラッカーレッド
1981年4月 AR50 ライムグリーン   1981年4月 AR50 ファイアクラッカーレッド
●エンジン型式︰空冷2ストローク単気筒ピストンリードバルブ ●総排気量︰49cc ●内径×行程︰39.0×41.6mm ●最高出力︰7.2PS/9000rpm ●最大トルク︰0.62kg-m/8000rpm ●圧縮比:8.0 ●変速機︰6段リターン ●全長×全幅×全高︰1830×625×970mm ●軸距離︰1195mm ●燃料タンク容量︰9.6L ●乾燥重量:72kg ●タイヤ前・後︰2.50-18-4PR・2.50-18-4PR ●車体色:ライムグリーン、ファイアクラッカーレッド ●発売当時価格︰153000円

カラーを変更
1982年3月
AR50

 グラフィックのないデザインであったが、タンク、テールカウル、サイドカバーに2色ストライプの入ったニューグラフィックに変更。カラーはエボニー(グリーン、レッドライン)、サンビームレッド(ブラック、ホワイトライン)、ライムグリーン(ブラック、ホワイトライン)、ポーラホワイト(ブルー、レッドライン)の4色に。主要諸元、価格は変更なし。



1982年3月 AR50 エボニー
1982年3月 AR50 サンビームレッド、エボニー

速度リミッターを装着
1983年11月
AR50-Ⅱ

 最高速度60km/h規制に対応するため、ポートタイミングの変更、キャブレターをVM16SSからVM14SCに小径化、圧縮比8.0から7.2などの変更で最高出力を4.6馬力にダウンし、ミッションは5段に変更。そのかわりに? オプション設定であったミニカウルが標準装備となり、80のみだったグラブバーを追加、テールカウル形状もGPz1100風のニューデザインとなった。車体色はグラフィックが小変更され3色ラインアップに。80も合わせて外装系を変更してAR80-Ⅱに名称を変更したが、規制対象外のため、こちらはエンジン関連の変更なし。


1983年11月 AR50-Ⅱ ライムグリーン

1983年11月 AR50-Ⅱ サンビームーレッド

1983年11月 AR50-Ⅱ エボニー
1983年11月 AR50-Ⅱ ライムグリーン 1983年11月 AR50-Ⅱ サンビームーレッド 1983年11月 AR50-Ⅱ エボニー
●エンジン型式︰空冷2ストローク単気筒ピストンリードバルブ ●総排気量︰49cc ●内径×行程︰39.0×41.6mm ●最高出力︰4.6PS/7000rpm ●最大トルク︰0.5kg-m/6500rpm ●圧縮比:7.2 ●変速機︰5段リターン ●全長×全幅×全高︰1850×625×1130mm ●軸距離︰1190mm ●燃料タンク容量︰9.6L ●乾燥重量:74kg ●タイヤ前・後︰2.50-18-4PR・2.50-18-4PR ●車体色:ライムグリーン、サンビームーレッド、エボニー ●発売当時価格︰165000円

再び7.2馬力に
1984年9月
AR50S Special

 あまりのパワーダウンにより不評だったAR50-Ⅱは、翌年7.2馬力、6段ミッションに復活すると共に、速度リミッターの取り付けによって規制に対応したAR50Sにモデルチェンジ。SはSpecialの略? サイドカバーには新たにSpecialの文字が追加され、グラフィックはGPz1100風に小変更。80は車名変更なくAR80-Ⅱのまま。



1984年9月 AR50S ライムグリーン


1984年9月 AR50S サンビームーレッド
1984年9月 AR50S Special ライムグリーン 1984年9月 AR50S Special サンビームーレッド
●エンジン型式︰空冷2ストローク単気筒ピストンリードバルブ ●総排気量︰49cc ●内径×行程︰39.0×41.6mm ●最高出力︰7.2PS/9000rpm ●最大トルク︰0.62kg-m/8000rpm ●圧縮比:8.0 ●変速機︰6段リターン ●全長×全幅×全高︰1850×625×1130mm ●軸距離︰1195mm ●燃料タンク容量︰9.6L ●乾燥重量:74kg ●タイヤ前・後︰2.50-18-4PR・2.50-18-4PR ●車体色:ライムグリーン、サンビームーレッド、エボニー ●発売当時価格︰173000円

グラフィックを変更
1985年9月
AR50S Special

 グラフィックを変更。サンビームレッドは廃止され、ライムグリーンとエボニーの2色に。独自のカラーが設定されていたAR80-Ⅱも50と同色に統一された。主要諸元に変更はないが価格は176000円にアップ。



1985年9月 AR50S ライムグリーン


1985年9月 AR50S エボニー
1985年9月 AR50S Special ライムグリーン 1985年9月 AR50S Special エボニー

車体色を変更
1986年11月
AR50S Special

 車体色をポーラホワイト、エボニーに変更。主要諸元に変更はないが価格は179000円に。



1986年11月 AR50S ポーラホワイト


1986年11月 AR50S エボニー
1986年11月 AR50S Special ポーラホワイト 1986年11月 AR50S Special エボニー

カラーを変更
1988年12月
AR50S Special

 最終型はシートがレッドになり、車体色もレッドをあしらったホワイトのみに。初代から変わっていなかったゴールドのホイールカラーもホワイトに変更された。国産ライバルの3社は、後継に水冷のニューモデルを投入したが、カワサキは大きなモデルチェンジもなく、最初から最後まで空冷のARのみで貫き通し、ある意味いかにもカワサキらしい生涯だったとも言えようか。価格、主要諸元共に変更はない。



1988年12月 AR50S レッド
1988年12月 AR50S Special ポーラホワイト

青春のゼロハンスポーツ図鑑Vol.6 SUZUKIその2(水冷編)| Vol.6 Kawasaki|]

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