デブ輪
デブ輪
福島県いわき市生まれ。35歳。現在は岩手県久慈市在住。東北六県ローラー。好きな食べ物『豚バラ肉』体重101キロ。座右の銘・『骨は折れても心は折れない』新婚5ヶ月・被災地でがんばってます!
あけましておめでとうございます。

今年こそ、今年こそ被災された皆様が昇り龍の如く力強い復旧復興を出来ますようにっ!!

おいらも真冬でも汗を垂らし災害復旧工事現場で稼いでいます

転んでも何かを掴み何度でも立ち上がってやるべっ!!!

 おいらは年が明けてから1日しか鉄馬で散歩していません。元旦に路面を選びながら数時間走ったのみです。今は鉄馬を走らせるより仕事に全力投球すべき時のように感じます!

 不思議と鉄馬に乗れないストレスはありません。いつもの年なら冬場でも路面が凍結していない限り走っていましたが、今は鉄馬より仕事を優先する時期なんだべなぁ〜って体で感じます。昨日今日走り出した訳ではないから、しばらく乗れなくてもおいらは悔しくありません。これも『日常』を取り戻すためだから苦になりません!

 起きたら飯を喰らい出勤して、帰宅したらまた喰らい風呂に入りカワイイハニーと一緒に寝る。こんな繰り返しの毎日が幸せ過ぎます。3・11で失った『日常』を一歩一歩取り戻している気分バリバリです!!!

おいらの仕事は浜の波を少しでも消す役割をする通称『テトラポット』を毎日毎日製作しています。

3・11の津波であちこちの漁港で波消しブロックと呼ばれるテトラポットなどが、まるでコンペイトウのように転がり散乱しました。

このテトラポット製作にフルパワーで挑み、毎日汗を垂らして稼いでいるので『水虫』になり皮膚科に行きました(笑)!!

皮膚科の先生に職種を聞かれ、仕事内容を話したら『君の水虫が復興への一歩だ!名誉ある水虫だよ』って誉められました(笑)。おいらは水虫になるまで復旧復興工事で稼ぎまくっていますっ!!!

テトラポット製作なんて人生で初めてしましたが、将来おれらが製作したテトラポットで少しでも津波を食い止める役割をしたら最高だべなぁ〜!!! 

テトラポット

テトラポットこと波消しブロック。これを毎日作っています。

テトラポット

テトラポット

巨大な型にコンクリートを流し込んで作ります。

我ながら自慢出来る仕事をしています!!! おれらの浜はおれらが守らなくては!

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ネットのニュースで素晴らしい記事を見つけました。

福岡県福岡市の県立高校が修学旅行を長野県のスキー場から被災地宮城県にしたという記事でした。

 当初は長野県でスキーを体験する修学旅行のプランを、宮城県の石巻市や被災した小学校の訪問などに変更したそうです。中嶋校長先生が判断し行動に移したって。

 おれは嬉しかったです。この震災の大きな大きな爪痕は画面でも文面でも伝わりません。自分の目に焼き付け、被災地の皆さんの踏ん張りを見て肌で感じて欲しいです! 今の現状を脳裏に焼き付けていて欲しいです。これから被災地被災者は這い上がるんです。どんどん日常を取り戻すんです。だから沢山の人間においらは被災地を肌で感じて欲しいんです。

 中嶋校長先生! あんた素敵だよ! 保護者の反対や生徒の反対にもめげずによく被災地を巡ってくれました! きっと生徒のみんなも強く強く何かを感じたと思います。有り難う中嶋校長先生! 被災地を生で体で感じたハイスクールスチューデントの皆、この光景を忘れないでいてね。おれらはまた今まで以上の『町』を作りあげるぜ!

 東北地方の底力を見てて下さいねっ!!!

『キリンは泣かない』ってセリフは有名なんだけど、おいらだって泣きません。泣いてばっかりいられませんっ!!!

 おいらは昨年の10月に再就職して港湾や船着場など浜の周辺に流れついた瓦礫をダンプカーで何度も何度も往復して撤去する作業もしました。しかしまた市役所から瓦礫撤去の通達が来ています。

 1月11日現在、昨年の東日本大震災から10か月、岩手県内では1364人の方々が未だ行方不明だそうです。絶句です。考えられません。

 願わくは行方不明の方々が1人でも多く家族の元に、恋人の元に1日でも早く帰宅出来ればと心底思います。母なる海と言われるけど、あの津波の影響は多大過ぎました。亡くなった方々の分まで強く優しく生きてこの大震災を岐路とし生活しなければならないと感じたニュースでした。

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「友、遠方より来る。また楽しからずや」って中学生の時に授業で習いましたが、本当に遠方から『ビッグブラザー』がデブ輪邸に遊びに来てくれました!

 カナダ在住、バンクーバーより福岡県出身の『ミツ』さんがデブ輪邸に!!! 嬉しかったなぁ〜!!! ミツさんとはメールで何度も連絡をしていましたがリアルで逢うのは初めてでした。

ビッグブラザー

 バンクーバーから数回に渡り、岩手県でも最大級のレベルで津波の被害を受けた『大槌町』に救援物資を郵送してくれた方です。

 飛行機で仙台市に降り立ち、被災地をレンタカーで見たとミツさんは『ただ立ち尽くすしかなかったよ』と語っていました。ここに『日常』があったとは考えられないと。

 ミツさん! 一時帰国で時間のない中、岩手県久慈市まで遊びに来て下さり感謝します! 酒が入ってからのお互い文面には出来ない武勇伝!? の数々(笑)、楽しい一夜に感謝します! ミツさんのお土産のバックル、神棚に上げて毎日拝んでいますっ!!

 ハニーが腕を振るいうまい料理でもてなし、酒は和歌山県の吉村秀雄商店の激うまリキュール『じゃばら酒』にて乾杯しました♪ じゃばら酒は先輩バイク乗りの走る魂・荒走さんが仕込んでいます。荒走さん! 旨い酒をいつも有り難うございます! 春まで酒の仕込みで蔵に毎日監禁生活のようですがまた笑顔で逢いましょう!!!

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 誰にも『時』だけは平等に過ぎ行きます。犯罪者にも会社員にもおいらにも、勿論被災地の被災者の皆さんにも。

 おいらの街、久慈市は確実に時と共に震災前の『日常』に向かっていると自分の水虫と毎日の激務で体感しています。東北の、岩手の、被災地の明るい未来のために色々な職種の人間が努力している事と思います。綺麗ごとではなく今こそ魂こがして日本の根性を見せる時だぜっ!!!

 おいらは水虫飼ってるけど1日も早く3・11以前の『日常』になるならナンボでも水虫上等ですっ。目指せ日常!目指せ明るい明日!でもやっぱり治れ水虫っ!!!!!!!


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