2016年4月19日 

■ダンロップの「SP」が復活

やっと暖かくなってきましたが、うーん、ダンロップの新製品α-13SPの発表試乗会の日の筑波は寒かったなぁ(笑)。

 

ダンロップのSPと言えば、GPR70SPというのを知ってる人もミスターバイクBG読者には多いことでしょう。ナナマルエスピーってある意味神格化されてたように思います。みーんな使ってたもんね!走り屋の皆さんから草レース組まで、とにかくナナマルエスピー履いときゃ間違いない的な空気が、2000年前後かなぁ、確かにありました。

 

だけどダンロップからSPがなくなって久しい。

その後はα(アルファ)シリーズが導入され、α-10、α-11、α-12、α-13と進化を重ねてきました。僕はZX-4というカワサキのバイクに乗ってサーキット遊びをしていたので、リア18インチサイズがあるこのαシリーズを愛用していました。α-10から普段は何にも不満はなかったけれど、真夏にものすごく暑い中で耐久レースに出ると、突然急激にタレて困ったことがありました。

 

でもα-11からはそんな経験をすることもなく色んなバイクにつけてはサーキットを走ったり峠を走ったりしたものです。

 

ZX-4で結構タイムが出ていたのはα-12のころ。周りがみんな17インチ化してた時にリア18インチのままα-12で遜色ない走りができていました。バイクのカスタムってすぐ17インチ化とかしがちだけど、本来のバランスが18インチでできてるものは18インチのままで結構イケるはずなんだよね!後にやっぱり流行りに押し流されて17インチ化したけど、タイムはほぼ変わらなかったからそんなことを強く感じました。だからこそ、18インチのハイグリップタイヤが存在するのはありがたいのですよ。αシリーズは絶版車への愛があります!

 

α-13が出た頃にはZX-4での攻め込んだサーキット走行はもうやめていて、同一バイクでの1213の比較はできなかったけど、今現在XRモタードにα-13を装着しています。

 

僕とαシリーズの関係性、ご清聴ありがとうございました(笑)。

 

今回のSPは、サーキットに向けにα-13の剛性を落とすなどして、さらなるハイグリップとコントロール性を追求したもの。ターゲットは走行会~草レースユーザーで、タイヤウォーマーがなくてもウォームアップ性能が高く、癖がない特徴を持っているそう。

確かに試乗会当日はあんなに寒かったのに、ハイグリップタイヤにありがちな「最初はプラスチックみたい……」なんていう怖い感覚はなく最初から比較的安心感があったですね。

ちなみに試乗会にはTOTレーサーのVF750Fも用意されていました!

ガレージエムさんの車両です。http://k-style8139.com/

 

当日お話しできたドッグファイトレーシングのライダーも、そして後に話した筑波サーキットで250ccクラスレースに参戦してる一般ユーザーも「フロントタイヤのコントロール性が凄く良くなってて、ブレーキを握りながらクリップに寄っていける。タイム向上も目覚ましい」とポジティブな意見でした。いずれもHレンジの話なので、Zレンジの声はまだあまり僕には届いてないですが、どうなんでしょうねぇ。読者さんですでに試したよって人はレポートお願いします!

 

僕個人としてはいい第一印象を受けたけれど、でも試乗時間があまり長くなかったことと、路面が冷たかったこと、そしてダンロップさんに用意していただいた借り物バイクだったこともあって、「やっぱSPはスゲェ!普通のα13とは比べもんになんねぇ!」と感動できるところまでは……攻め込めなかったかな。

 

このSPは普通のα-13と違ってリアタイヤの真ん中に硬いゴムの場所がないから、公道で使ったらライフがかなり短いはず。ということはもう、基本的にサーキット専用みたいなものです。サーキット走行がバイクでの走行の9割ですって人向けじゃないかしら。自走で走行会に参加する人とかね。

 

というわけで、こりゃ改めてサーキットで、自分のバイクで、じっくりとテストしなければなるまい!そのうちしますので、乞うご期待。

 

(ノアセレン)