幻立喰・ソ

第105回「しししし!」

 
「びっくりしたなぁもう」から40年以上も経過した2013年、「じぇじぇじぇ」が流行語大賞になるとは、てんぷくトリオ最後の生き証人である伊東四朗さんも驚いたかどうかはさておき、国民的な大ヒットとなった「あまちゃん」の次に放映されたNHK朝の連ドラ覚えてますか?「朝からドラマ見てねーし」という方はともかく、毎朝欠かさず見ている人でも意外と「あれ?」かもしれません。ほら、よくあるじゃないですか、駅前に大きなマンション出来て、「ここ何がありましたっけ?」と尋ねられて「はて?」となるようなこと。記憶を呼び戻すトレーニングはいろいろあるようなのですが、今回は珍しくそっちへ脱線することなく本線を進みます。本線出発進行!(実は警戒信号ですが←鉄は腹を抱えて苦笑してほしい)

 NHK朝ドラの第1回は「娘と私」。1961年ですから、まだ父の袋の中にもいない……頃ですから見たことはないのですが、NHKの「朝ドラ100」というサイトに行けば、なんとさわりを見ることができます。受信料をきっちり払っていますから、臆することなく堂々と見ました。最後に全日空のフォッカーF-27 フレンドシップ(たぶん)が出てきて驚きました。昔のテレビ番組にはいろいろな乗り物が出てきますから、特にドラマ好きじゃなくてもおもしろいシーンが発見できるかもしれません。
 このサイトには「あまちゃん」の前後はいうまでもなく、全朝ドラの解説リストもありました。「あまちゃん」の前は「純と愛」、後は「ごちそうさん」「花子とアン」「マッサン」「まれ」「あさが来た」「とと姉ちゃん」「べっぴんさん」「ひよっこ」「わろてんか」「半分青い」「まんぷく」と続き、最新作は「なつぞら」です。「なつぞら」が100話目だそうですが、残念ながら立喰・ソを舞台にしたドラマはまだみたいです。宮藤さん、原田知世ちゃんを主役にして1本書いてくれませんか?

 さて、ここで問題です。以下のドラマのヒロイン役の女優を答えなさい。
87回「純と愛」      
88回「あまちゃん」
89回「ごちそうさん」
90回「花子とアン」
91回「マッサン」
92回「まれ」
93回「あさが来た」
94回「とと姉ちゃん」
95回「べっぴんさん」
96回「ひよっこ」
97回「わろてんか」
98回「半分青い」
99回「まんぷく」
100回「なつぞら」

1.夏菜
2.能年玲奈(当時)
3.杏
4.吉高由里子
5.シャーロット・ケイト・フォックス
6.土屋太鳳
7.波瑠
8.高畑充希
9.芳根京子
10.有村架純
11.葵わかな
12.永野芽郁
13.安藤サクラ
14.広瀬すず

というのも当たり前すぎるので、ヒロインの役名も。

a.狩野純
b.天野アキ
c.卯野め以子
d.村岡花子
e.竹鶴リタ
f.津村希
g.白岡あさ
h.小橋常子
i.坂東すみ
j.谷田部みね子
k.藤岡てん
l.楡野鈴愛
m.今井福子
n.奥原なつ

ついでに主な出演女優も。ただし重複して出演している女優もいますので、すべてが埋まるように注意。

あ.吉田羊
い.宮本信子
う.吉行和子
え.室井滋
お.泉ピン子
か.宮崎あおい
き.秋野暢子
く.中村玉緒
け.木村佳乃
こ.竹下景子
さ.原田知世
し.内田有紀
す.松嶋菜々子

さらに、主な出演男優も。これも重複している男優もいると思いますので同様に。

ア.武田鉄矢
イ.杉本哲太
ウ.ムロツヨシ
エ.カンニング竹山
オ.西川きよし
カ.ガッツ石松
キ.近藤正臣
ク.唐沢寿明
ケ.市村正親
コ.佐々木蔵之介
サ.高橋一生
シ.中村雅俊
ス.要潤
セ.安田顕

すでに正解はこのページにありますから各自採点お願いします。賞品? あなたの努力と栄光が最高の栄誉です。

 お察しのとおり、立喰・ソネタのみでは10行くらいで終わるので、いつものように関係のない話をだらだら書き続けました……が、さすがに気が引けますの連ドラ情報をひとつ。すでに「なつぞら」の次の朝ドラは「スカーレット」、その次は「エール」です。カタカナタイトルが続くんですね。内容も決まっているそうですが、知っている人はすでに知っているので、最新でもない情報でした。行数稼ぎも限界に達しつつありますので、ぼちぼち本題に入ります。

 あまちゃんのロケ地といえば三陸。まずは三陸の鉄道のお勉強から(まだまだ続く行数稼ぎ)。
 1896年に発生した三陸地震の教訓により、当時は陸の孤島であった三陸沿岸各地を縦横につなぐ鉄道として明治時代に計画されたのが始まりです。徐々に線路は延びて、昭和初期には内陸側と三陸側を結ぶ路線はほぼ完成しました。三陸沿岸を縦につなぐ路線も工事は進んだのですが、昭和30年代に入ると地方交通の主役は鉄道から自動車へシフトしたことにより、昭和の終盤に至っても一部区間は未開通のままでした。そうこうするうちに国鉄の経営はどん底状態となり、未開通部分が残っていた久慈-宮古間と釜石-盛間は赤字ローカル線として廃止対象になりましたが、第三セクターの三陸鉄道が受け継いで工事を再開して1984年に全線が開通。計画から80年以上を経て、八戸から仙台まで線路がつながりました。



1984年


2019年
言葉じゃ伝えにくいので、三陸関連の路線のみ図にしてみました(一部省略)。左は三陸沿岸がつながった1984年。三陸鉄道以外はすべて国鉄線でした。右が2019年現在。基本的な線形は大きく変わっていませんが、久慈から盛が三陸鉄道になり、盛から南がBRTになりました。東北本線も新幹線の開業で盛岡から北は第三セクターになりました。線路は広域をつなぐネットワークなのに、こんな細切れにしてしまって、いざというとき役に立つのか心配です。

 
 しかしご存じのように2011年3月11日に発生した東日本大震災は、三陸沿岸の各線に大きな被害をもたらしました。甚大な被害を受けた三陸鉄道は、震災の3日後には早くも一部の区間で運行を再開。地元の皆さんにとって心身共に大きな支えになりました。
 その後、2012年に八戸線、2012〜2013年に気仙沼線と大船渡線の一部である柳津〜気仙沼〜盛間がBRTに置き換えて開通、2014年には三陸鉄道の北リアス線、南リアス線も開通しました。最後まで残った山田線の宮古〜釜石は、JR東日本が線路を復旧の上で三陸鉄道に移管し、2019年にやっとというか再び仙台から八戸まで名目上は鉄道が復旧したのです。



BRT


BRT
BRT(Bus Rapid Transit)は日本語ではバス高速輸送システム。高速とはいえ200km/hで走るようなバスではなく、車体は一般的な路線バス。バスの利点を生かし、鉄道時代より本数が増えて地元の大切な足として定着しているようです。東京でもオリンピックを契機に都心から晴海方面へBRTを計画しているようですが、慢性渋滞の晴海通りはどうするんでしょう?(2014年1月撮影)


気仙沼駅2007年


気仙馬駅2016年
気仙沼駅の昔(2007年4月)と今(2016年9月)。あいかわらず定点観測になっていなくてすみません。かつて線路があったところが舗装されてBRT乗り場になりました。この先しばらく線路跡がBRT専用道になっているんですが、一駅で一般道に合流します。終点付近で再び専用道になりますが、その間はバス停が少ない路線バスのようなもので、BRTと呼ぶにはキセルみたいな……

 
 というわけで、三陸鉄道に乗りに行ってきました。夏休み前だし、梅雨時だし、がらがらだろうからだらだら呑も〜っと、不埒にも焼酎パックやら氷やらつまみやらどっさり用意していたら、始発の盛から結構な人が乗りました。乗り換えた宮古からは満席どころか通路までびっしり。地元のおばあちゃんが立っているのに座って呑む度胸もなく、さりとて立って呑む根性もなく、大荷物をかかえ立ちっぱなしになりました。が、たくさん乗っている方がいいに決まってます。この勢いが長く続くことを切に願いつつ、満員気動車(満員電車と書いた方がわかりやすいとは思いますが……)は久慈にたどり着きました。
 久慈からのJR八戸線も満員だったので1本見送りました。2時間待ちになりますが、18時に出ても日付が変わる前に東京まで帰れるのは新幹線のおかげです(東北新幹線開業前だと13時に出ないと帰れません)。2時間もあれば立喰・ソです。はい、やっと本題です。



盛


宮古
始発の盛駅はのどかでしたが、どこからやってきたのか発車間際にはほぼ満席になり、宮古からはどんどん増えて通路までぎっちりの盛況となりました。(2019年6月撮影)

 
 久慈駅は三陸鉄道とJRの駅舎が分かれていて両方に立喰・ソがあります。JR側は広い待合室の中に売店とあじさい。NRE系のあまりいい顔されないあのあじさいなんですが、第97回でご紹介させていただいた鹿角花輪のあじさい同様、地方色のあるあじさいです(そう思うかどうかは個人差があります)。東北のNRE系では定番の三色そば(たぬき、きつね、生玉子)の他に琥珀そば、まめぶそばなんてご当地メニューもあります。三陸鉄道側は小ぶりな駅舎にコンパクトな作りの三陸リアス亭。店舗はシンプルですが、ほたてそば、にしんそば、めかぶそばに大人気のうに弁当もあります。



三鉄久慈駅


JR久慈駅
隣接している三陸鉄道(左)とJR(右)の久慈駅。JRの駅舎は国鉄時代に作られたものを琥珀をイメージして2013年リニューアル。ご覧のように大きさは歴然ですが、賑わいと勢いは、大きさに反比例しているように感じました。(2019年6月撮影)

 
 三鉄側は何年か前に訪れたときとほとんど変わっていないようでした。うに弁当もすでに売り切れでした。ソをすするのは後の楽しみにして、JR駅の待合室に入ってみれば…………じじじ、じぇじぇじぇじぇ? あわてふためいて駅員さん(正確には現在は駅員さんではなく社員さんですが)に、「ああああ、あじさいが、ないんですが」と尋ねたら「は?」「あああ、あじさい、そば、駅そばのあじさいが……」「駅そばは去年の3月でなくなりました」(ほら、10行以下で終わったでしょ)。



三陸リアス亭2015年


三陸リアス亭2019年
三陸鉄道側の三陸リアス亭。2015年(左)と2019年(右)。大きく変わっていないようですが、有名人が多数来店したようでサイン色紙が増えています。これからも末永くソをすすらせてください。


あじさい。2012年


あじさい。2014年
JR側のあじさい。2012年(左)と2014年(右)。かつては耳なし法一状態でにぎやかだったのに、いつの間にかこざっぱりリニューアル。久慈駅には何回か来ているのですが、乗り継ぎ時間が短かったり、あじさいの営業時間も短かったりで、結局食べたのは一度だけ。


琥珀そば


久慈駅待合室
まめぶそばが食べたかったのに、時間がかかるということで琥珀そば。琥珀をイメージした菊の花がたっぷり入った珍しいソが、あじさいで食べた最初で最後のソになりました。菊の花……と思いましたが、食べてみれば! でした。(2015年3月撮影) あじさいは隣の売店と共に壁になっていました……(2019年6月撮影)

 
 最後になりましたが、タイトルの「しししし!」の謎解きをしておきます。
 恥ずかしながらが幼少の頃「し」を「J」と書いていたらしいのです。さらに「J」を「し」と書いていれば、ある意味器用な子供ですが、残念ながらアルファベットなんぞ理解していない頃の話。今でもバカなので、幼少期を回顧しつつタイトルの「しししし!」は「JJJJ!」(=じぇじぇじぇ!)のつもりです。わかりにくいし意味もない。「だから?」と言わないのはこの駄コラムのお約束です。

●幻立喰NEWS2019
小竹林墜つ(とはいえもう一年も前に)



小竹林

おなじみAB君から写真が送られてきました。タイトルも本文もない添付ファイルなんで恐くて開けませんが、AB君のガラケーからなので開いてみると、小田原駅の東海道線上りホームにあった小竹林が、平成30年3月31日をもって幻立喰・ソになってしまったようです。小竹林といえばJR東日本系列からNRE系列となったチェーン店で、東京近郊にそこそこありました。末期は豊田駅と小田原駅の2店舗で豊田は2015年にいろり庵きらく化、小田原が最後の砦でした。小田原らしく梅干しが入った小田原梅そばなんてのもありました。で、写真をよくよく見返してみれば閉店は平成30年3月!? ということは幻立喰・ソになって1年以上経過しているということです。この情報化時代に一年も気がつかないとは……面目ない。



小竹林


小竹林

バソ
バ☆ソ
日本全国立ち喰いそば全店制覇を目論む立ち喰いそば人。やっと1000店以上のデータを収集したものの、ただ行って食べるだけで、たいして役に立たない。立ち喰いそば屋経営を目論むも、先立つものも腕も知識も人望もなく断念。で、立ち喰いそば屋を経営ではなく、立ち喰いそば屋そのものになろうとしたが「妖怪・立ち喰いそば屋人間」になってしまうので泣く泣く断念。世間的には3本くらいネジがたりない人と評価されている。一番の心配事はそばアレルギーになったらどうしよう……。


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