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添乗員ヨッティのバイクツアー裏レポート その17「ローマの休日ごっこ?ベスパで走るイタリア・ツーリング」



バイク好きなら一度は行きたい海外ツーリング
最近女子に人気なのは欧州
ただし、現地には250や400がありません
しかし、スクーターはあります
スクーターでツーリング?
できるの?
面白いの?
やってみなくてはわかりません
そんな旅を作るのも道祖神なのです。

 近年、ヨーロッパを走ってみたいと思う女子ライダーが増えてきた。でも、ヨーロッパには250ccや400ccのレンタルバイクが無い。600cc以上の大型バイクかスクーターのみである。でも足が届かない、中免(普通二輪)しか持っていない。ならば、スクーターのバイクツアーもアリなのでは? イタリアをベスパで走るなんてオサレではないか! という発想でこのツアーは生まれたのであった。

 まず、このツアーの企画を通すことが最初の難関だった。
「スクーターはバイクと認めない。ゆえに道祖神の商品として認めない。」といったバイク馬鹿らしい意見や「スクーターのグループで郊外を走るのは危険」というマトモな意見など。また、スクーターのレンタルバイク店も世界各地で見かけるが、実際に問い合わせてみると「ウチのバイクは市内観光専用だ。何百キロも離れた郊外へ行くことは許可できない」などといった現実的な問題もあった。

 だが、しかーし。原チャリで世界一周までしてしまっている賀曽利隆氏や藤原かんいち氏の著書を読んで感銘を受け、50ccスクーターで(日本国内ではあるが)長距離ツーリングの楽しさを知ってしまっている僕としては、なんとしても実現したい。何よりも、「ヨーロッパを走りたいけど乗れるバイクが無い」という女子ライダーたちの声に応えたかったのだ。そんなこんなを現地レンタル店に事情説明し、会社も説得し、ツアーの実現に至ったのである。

 だが、しかーし。
 めでたくお客様が集まってツアー催行決定したのはいいが、集まったのはオジサンばかりであった……
 ま、いっか。世の中、こんなものであろう。

 さて、ローマを出発した我々は北を目指す。通常、道祖神のヨーロッパのツアーの場合は「まずは高速道路で市街地を脱出」となるが、今回は125ccスクーターのため、のんびりと下道で市街へ。それでも30分も走れば田舎道。あの都会の喧騒はどこへ行った? というような牧歌的な風景となる。
 やがて道は山岳風景となり、ときどき町が出現する。町は山頂や崖の上に造られており、中心に教会や砦があり、ロマンチックな城砦都市となっていることが多い。そう、こんな小さな発見も、スローなスクーターに乗っているから気が付くのだ。普通のヨーロッパ・ツーリングでは1時間ですっ飛ばしてしまいそうな距離を、我々は1日かけてのんびりと走る。

 イタリアには魅力的な町がたくさんある。ただし、バイクで訪れて楽しいのは、実はローマやフィレンツェ、ヴェネツィアといった超一流のメジャーな観光地ではない。日本人には無名の小さな町こそが魅力的なのだ。そんな無名でかつ、ステキな町をどうやって見つけるのか? そう。スクーターのスローなペースだから、いとも簡単に発見し、気軽に立ち寄れる。大型バイクなら高速道路を走って見過ごしてしまうような町こそ、実は風情豊かな歴史を持っていたりする。
 バイクで走っていて「あ、ここステキだな」という瞬間が皆様も経験していることでしょう。でも、そのまま通り過ぎてしまうことはないですか? スクーターなら、簡単にどこでも立ち止まることができるし、ほんの小さな町カフェでも、店の前にバイクを停めてステキなカフェ・タイムが楽しめてしまう。ヨーロッパの旧市街の中心部は石畳ですが、スクーターなら石畳も怖くない。

 加えて、イタリアは何を食べても美味しい。かつて、シチリアの添乗員日記で「次から次へと美味しいものが出てくる魔法のツアー」として紹介したと思うが、ここも同じイタリアである。やはり、何を食べても美味しいのだ。さらにこのツアーでは、その土地ならではのグルメ・メニューも体験できる。今回は何と言ってもウンブリア地方のトリュフのパスタ。そんなディープな世界へも、添乗員は案内いたしまする。


ローマを出ると牧歌的な風景が続く
ローマを出ると牧歌的な風景が続く。

2イタリアの小さな町にはベスパが似合う
イタリアの小さな町にはベスパが似合う。

テレビCMで有名になった怪物公園にも行きます
テレビCMで有名になった怪物公園にも行きます。

怪物公園で有名なボマルツォの町
怪物公園で有名なボマルツォの町。

竹田城もびっくりの天空の町
竹田城もびっくりの天空の町。

6世界一美しい城砦都市と言われるオルヴィエート
世界一美しい城砦都市と言われるオルヴィエート。

田舎ではこんな3輪車も健在
田舎ではこんな3輪車も健在。

小さなメルヘンの世界を散策

ローマへと続く道
小さなメルヘンの世界を散策。 ローマへと続く道。

夜はこんな感じ

テーブルの上でトリュフを削ってくれる
夜はこんな感じ。

これがカルボナーラ・トリュフまぶし
これがカルボナーラ・トリュフまぶし。 テーブルの上でトリュフを削ってくれる。

13定番のトマトソースのパスタも美味しい

14最終日はリッチにエビのクリーム・リゾット
定番のトマトソースのパスタも美味しい。 最終日はリッチにエビのクリーム・リゾット。

15バチカンに行くとローマ法王が演説していた

フリーの日は列車でフィレンツェなどにも行けます
バチカンに行くとローマ法王が演説していた。 フリーの日は列車でフィレンツェなどにも行けます。

 小さなバイクだからこそ行ける場所がある。小さなバイクだからこそ見える風景がある。誰もが知っている有名な観光地はあまり行かないかもしれないけれど、あなただけの「小さな素敵なイタリアの町」が発見できることを約束します。
 新しいヨーロッパ・ツーリングのスタイル、ただいま開発中です。



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