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第49回「天河神社、参拝ツーリング」の巻

 
 普段シフト制の仕事をしているので休みはバラバラなのですが、8月下旬、何と4日間の連休が取れたので、久しぶりに旅をすることにしました。

 正月に読んだ週刊誌の占いコーナーに「今年は天河神社に行くとよい」と書かれていたのを思い出し、奈良県にある神社に行くことにしたのですが、ここは実は、神様から参拝許可が下りないと行く事はできない、という場所として有名なんですよね。
 行く予定をたてても、急用が入ったり事故にあったり迷子になったりして、神社までたどり着くことができないのだそうです。
 なので多少の心配心を抱えながらの出発となりました。

 
●1日目……一日快晴

 準備にとまどってしまい、午前10時にスタート。基本、高速に乗るのはイヤなので、下道をトロトロと走ります。とりあえず今日は愛知県の岡崎にあるキャンプ場までたどり着こうと思っていたのですが、道の駅富士に着いたのがなんと午後2時。しょうがないので、浜名湖にある「渚園」というキャンプ場に予約を入れ、午後5時半頃やっと到着しました。
 だだっ広い芝生のサイトには10個くらいしかテントが張っていなかったのですが、夜10時頃になるとポケモンGOをやっているバカな大人が多数ウロウロしだしてキャーキャー言ってるもんで、うるさくて寝れませんでした。

渚園キャンプ場 渚園キャンプ場
浜名湖にある渚園キャンプ場はこ〜んなに広いんだからサア〜。 何もそんな隅っこにテント張らなくても……。

 
●2日目……晴れたり曇ったり

 夜中に旅立つ予定だったのに起れなくて、朝7時半に出発。しかも浜名湖、潮見バイパスから本来なら国道1号線に入る予定を気まぐれで急遽国道23号線に変更したため、40分近くも時間をロスしてしまいました。

 岡崎を過ぎてからまた国道23号線に入ります。しかし時間がないので伊勢湾岸自動車道に乗っかりましょう。
 ここは名古屋港の上を走る、景色のいいコースなのですが、今日は強い風が吹き荒れているので、見渡す余裕はありません。

 みえ川越で降り、また国道23号線へ。本当は四日市から国道1号線に入って、亀山から名阪国道を使って奈良に入ろう、というルートを考えていたのですが、国道23号線を津市まで行って、国道165号線(伊勢街道)というルートに変更。しかし、やっぱ失敗してしまいました。かなりの遠回りになってしまい、またまた時間のロス。奈良県吉野郡にある天川村に着いたのがもう午後6時近かったので、本来なら参拝してからゆっくりとキャンプ場を探す予定だったけど、今夜の寝床を確保するのが先。夏休み最後の週末とあってどこも家族連れでいっぱいだったのですが、キャンセルが出た場所があって、なんとかテントを張ることができました。

手抜きの朝食 国道309号線から県道53号線
手抜きの朝食。いつもはちゃんと作っているんですよ!! 天川村へと上がっていく国道309号線から県道53号線は次から次へと急カーブが襲ってきます。
長ーいトンネルが 天川村
途中には長ーいトンネルが2つもあるから要注意だよ。 山深い天川村は静かで美しいところでした。ウチの実家もこんなカンジです。

 
●3日目……曇りのち雨のち晴れのち土砂降りのち曇り

 
 キャンプ場から10分ほどで念願の天河神社に到着。時間は朝の7時。礼拝がすでに始まっていて、20人ほどの人が神妙な面持ちで椅子に座り、祝詞を聞いていました。
 正式には『大峯本宮、天河大辧財天社』と言いまして、高野、吉野、熊野という霊場を結んだ三角形の中心にあって、近年ではパワースポットとしても有名で、特に若い女性の参拝が多いということです。
 中でも芸能関係者からの崇敬が厚く、タレントや歌舞伎役者などが昔からよく訪れているそうですよ。
 俳優の榎木孝明さんはまだ売れていなかった頃、ここに参拝したところ、夢の中に鳳凰が現れたのだそうです。そしてすぐに角川映画の主役に抜擢されたとか。「後で考えたら、角川書店のマークが鳳凰なんですよね」なんて、昔ラジオでしゃべっていたのを思い出しました。
 礼拝が終わった後、お神酒と細かく切った昆布をいただきました。縁起物なんだそうです。
 皆さんが帰った後一人残りお参りしようと天井を見上げると、下がっている鈴が不思議な形をしています。鈴が三つ繋がった形のものを上下に二つ重ねているのです。これを鳴らそうとするもののなかなか音が出なくて苦労しました。


となりのテント
となりのテントのダンナの歯ぎしりとイビキがすごくて寝れませんでした。奥さん大変だろーな。

天河神社参拝
橋を渡り、いよいよ念願の天河神社参拝です。

境内に入るのがちょっと恐い
境内に入るのがちょっと恐い様な気もする格式の高さを感じます。

神代鈴

ワタシの運勢は
神代鈴が2つ重ねられていてなかなか音が出せなくて苦労しました。 ワタシの運勢は何ごとも急がず人と協力すればヨロシイそうです。

道の駅吉野路

カツ丼セット
お腹すいたァ−。今朝は何も食べてないのヨ。道の駅吉野路 大淀センターでちょっとお休み。 関西風のおダシが利いたカツ丼セット。手書きのメッセージもうれしいよね。


明日香の里

石舞台古墳
悠久の歴史がある明日香の里。これぞ日本の原風景ってカンジだよなあー。 高校の時以来の石舞台古墳。もっと大きなイメージがあったんだけどなあー。

 
 雲行きがアヤしいので早めに山を降ります。奈良に来たら一度見たかったものが「亀石」と「酒船石」。高校の修学旅行で来た「石舞台古墳」を見学したあとようやく探し当て、見ることができました。
 せっかく奈良までやって来たので東大寺や奈良公園も行きたかったのですが、実は台風が来ていまして、ポツポツ雨も降ってきたし、高校のときに見たし、早めに帰ることにしました。
 ここも高校のときに来た「長谷寺」にちょっと寄り道し、すぐ前を通る細い県道38号線で針ICへ。ここから名阪国道をぶっ飛ばします。途中で空が真っ黒になりどしゃ降り。あわててカッパを着込みなんとか亀山に到着。四日市まで国道1号線、そして国道23号線、そのあとみえ川越から伊勢湾岸自動車道と、行きと同じルートです。

 このまま、途中仮眠を取りながら東京まで帰ろうかとも考えていたのですが、体力的に限界を感じ、同じ浜名湖のキャンプ場に予約を入れました。到着したのが夜8時半。本当は手続きは夕方までなのに待っていてくださり、感謝感謝。


酒船石
手塚先生の三ツ目が通るにも出てきた酒船石。昔から見たかったんです。

亀石
亀石は南西を向いていますが、いつか西を向くことがあれば、大和盆地は泥沼になるそうですよ。


鬼の俎

鬼の雪隠
鬼の俎(まないた)付近に住む鬼が旅人を料理して食べたらしいですよ。 鬼の雪隠(トイレ)と言われているけど、俎も雪隠も、ただの古墳の蓋なんだってさ。


キャ〜ステキ〜

高松塚古墳
キャ〜ステキ〜♬昔は真っ直ぐに立っていたそうですぞ。 高松塚古墳。意外と小さかったのでびっくりしました。あんなに有名なのに。


高松塚古墳の壁画を再現

竹林
高松塚古墳の壁画を再現して展示してあります。タイムマシンで描かれた当時のものを見てみたい。 外国人観光客が大喜びする竹林。ワタシも大好きです。


仁王門

長谷寺
明治27年に再建された長谷寺の仁王門は現在リフレッシュ工事中でした。 長谷寺と言えばやっぱりこの登廊が有名ですよね。ここも高校の時、来たんだよな。

 
●4日目……一日晴れだったけど、夕方ちょっと雨

 今日はもう帰るだけにしていましたが、せっかく浜名湖にいるし、前から行ってみたかった天竜市の「秋葉神社」に参拝することにしました。
 

 
 地図を見ると市内には、ワタシの尊敬する本田宗一郎さんの記念館もあるらしく楽しみにしていたのですが、神社の手前12kmのところにある「道の駅 天竜相津 花桃の里」まで来たところで、なんとタイヤに釘が刺さっているのを発見! 抜いてみたらかすかではありますが、空気が漏れているではありませんか。しょうがないので釘を元に戻し、予定をすべてキャンセル。山を降り急いでバイク屋さんを探すけど全然ないのです。袋井市まで降りてきて国道1号線まで戻り、しばらく走ってようやく小さなお店を見つけ、修理してもらうことができました。
 天河神社の神様には参拝の許可が下りたけど、もしかしたら秋葉神社の神様には『お前の来るところではない』と言われたのかも?
 またいつか心も体もしっかりとお清めをしてお参りさせていただきたいと思っています。

 そのあとは一日走り、夜7時過ぎ、無事高円寺へ帰還。今回もまた、バイクに乗って移動しているだけの旅になってしまい、ほとんど観光というものができませんでした。いつもこんな感じなんですよね。ただ運転しているだけに、どうしてもなっちゃうんです。もっとホントはいろいろ見たいのに!


大井川
「箱根八里は馬でも越すが越すに越されぬ大井川」がこれです。

富士山
「今日の富士山」……以上。

おみやげ
東京では見たことのない(ワタシは)食べ物がおみやげです。スガキヤは一度食べたかったんよ。

 でもまぁ、いろいろあったけど、今回もまた楽しい旅ができましたよ。


イラスト


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