順逆無一文

第75回『自賠責保険料改定』

 1月12日、金融庁の自動車損害賠償責任保険審議会が開かれ、新年度契約分から自賠責保険の保険料引き下げが決定された。安全意識の高まりや自動ブレーキなど安全装備搭載車の普及などで事故率が低下し、運用益積立金も加味した保険収支の黒字が拡大したためという。
 
 1月19日に開催された“第137回自動車損害賠償責任保険審議会”で「異議なし」とされた保険料の値下げ率案によれば、全体で約6.9%の値下げとなり、新料率は今年の4月1日契約分から実施されることになった。
 
 具体的には、251㏄以上の小型二輪自動車では、24か月契約で現行13,640円が11,520円に、15.5%減、2,120円安くなる。126ccから250㏄までの軽自動車(検査対象外車)は、同24か月契約だと現行14,290円が12,220円と、14.5%減、2,070円安く。ちなみに12か月契約では、現行9,510円が8,650円で9.0%減、860円安く、48か月では現行23,560円が19,140円、18.8%減、4,420円安く、60か月では現行28,060円が22,510円、19.8%減、5,550円も安くなる。
 
 ただ注意したいのは、125㏄以下の原動機付自転車では、残念ながら12か月、24か月契約ともに値上げとなっている点だ。
 
 12か月契約で現行7,280円が7,500円に、3.0%、220円の値上げだ。わずかとはいえ値上げは値上げ。ほとんどすべての車種にわたって値下げされている中で値上げは目立つ。24か月契約でも、現行9,870円が9,950円に、0.8%、80円の値上げ。36か月契約でやっと値下げになり、現行12,410円が12,340円、0.6%減、わずか70円ながらも値下げに。48か月契約で、現行14,890円が14,690円、1.3%減、200円の値下げ、60か月契約で、現行17,330円が16,990円、2%減、340円の値下げに。最近のすり抜け、自爆事故の増加などが反映されているのでしょうか。
 
 ちなみに自家用乗用自動車は、24か月契約で現行27,840円が25,830円に、7.2%、2,010円の値下げになっている(以上、沖縄県と離島を除く、基準料率表から)。
jibaiseki
 
 今回の自賠責保険の保険料改定、値下げというのは実に2008年以来、9年ぶりの実施。ちなみに前回、2008年度の値下げは、平均27.9%もの大幅値下げでしたから、それと比較しては見劣りしてしまうのは致し方のないこと。とはいっても保険料を値下げできるということは、それだけ事故が減っているということでしょうからダブルで嬉しいことです。
 ちなみにその後、2011年に平均11.7%、2013年に平均13.5%と立て続けに値上げされて現行の料率になっていました。
 
 それにしても自動運転車が普及するようになれば事故ゼロの世界となり、自賠責保険の役割も終えるのでしょうね? 倒れないバイク、自動走行可能なバイクも技術的にはすでに可能となってしまった現在、バイクの未来はどうなっていくのでしょう。もはやそれをバイクと呼ぶかどうかはまた別問題として…。
 
                 ※
 
 さて今月も“困ったチャン”たちの諸行無常がわんさと届いています。
 
 交通関係とは無関係の不祥事で捕まってしまった白バイ隊員さんの話題から。佐賀県警の交通機動隊の巡査長さんは勤務を終えた後、釣具屋さんに立ち寄り万引きをしたカドで逮捕されました。「盗んだことは間違いない」と言っているそうですが、そんなことで将来を棒に振ってしまうとは思えなかったのでしょうか。それが今どきの警察官?
 
 その点、高知県警の巡査長の“犯罪”は分かりやすいです。乗用車を運転中にガードレールに衝突。見かけた親切な通行人さんが110番通報。駆け付けた署員がアルコール臭いのに気付き検査をしたところ、基準値を超えていて敢え無く御用。
 いや、万引きも飲酒運転も己の欲望を抑えられないということでは一緒ですか。
 
 飲酒運転なら岐阜県警の警部補も、です。交番勤務のこちらの警部補は酒気帯び運転で対向の軽トラックと衝突、相手のドライバーに軽傷を負わせたとして逮捕されました。署に出勤する途上だったとか。朝まで飲んでたのでしょうか。飲酒運転は長崎県警の巡査長も一緒です。こちらは夕方ですが。「蛇行運転している車がいる」と通報があり、酔っ払い運転で御用。まっすぐに立てない状態で摘発されているにもかかわらず「クルマ止めてから酒飲んだ」!?ですって。
 同じ長崎県警の巡査長でも、こちらの巡査長の心情は、ちょっと理解不能です。なんと「人身事故の処理は手間がかかる。手持ちの事件が多かったので減らすためにやった」と管轄内で起こった人身事故を物損事故として処理してしまったり、証拠品の保管をおろそかにしたりと、計31件の交通事故捜査で不正を働いていたとか。警察官の仕事って、なんなのでしょう。
 
 福岡県警の巡査部長は当て逃げです。休日に乗用車を運転、信号無視したところをパトカーに見つかってしまいました。それだけで終わらず、お決まりの逃走。なんで逃げるかな~、の顛末で、道路中央のポールに衝突などしながらもその時は逃げおおせました。が、ナンバー照会で巡査部長はあえなく聴取に。逃走なんかしても盗難車じゃなければすぐにバレバレ。飲酒運転が発覚しないようにでもしたかったのでしょうかね。
 
 こちらも警察の存在を揺るがしてしまうような案件ですが、疑惑自体が闇に葬られず表に出て来たことで警察の未来にもまだまだ望みあり、と救われるような話です。事件そのものは昨年の8月と古いですが、茨城県で白バイとトラックが衝突する事故がありました。トラックが対向車線にUターンしようとして、赤色灯を点灯して対向してきた白バイと衝突。白バイ隊員は不幸中の幸いで大けがはしましたが命はとりとめました。その後、事件の原因を追究していくうえで判明したのは、白バイも「正当な理由が無いのに法定速度を超えるスピードで走行していた」ためにぶつかってしまったという事実です。昨年の12月にこの巡査長は道交法違反で書類送検されたそうです。
 第一の原因はトラックの不注意なUターンでしょうが、白バイにも落ち度があったことを正直に認める画期的な判断を下した茨城県警さん、それでこそ警察のあるべき姿ですよね。
 
 白バイ隊員さんだってバイク乗りですから普通に事故を起こします。まだ正月気分が残る1月9日、福岡県警の巡査長は、違反車両を追いかけようとして目の前の乗用車に追突してしまいました。なんで追突してしまったか、原因は調査中とのことですが、白バイ隊員さんも人の子です。
 
 パトカーだって普通に事故を起こしたりします。秋田県警のパトカーが圧雪状態の雪道で15メートルほど滑走。停止していた軽乗用車に追突してしまいました。どんなに訓練をしていても、事故るときは事故ってしまうのが人間です。
 皆様もくれぐれも事故らないように気を付けてバイクを楽しんでください。
 
(小宮山幸雄)
 


小宮山幸雄小宮山幸雄

“雪ヶ谷時代”からMr.BIKEにかかわってきた団塊ライダー。本人いわく「ただ、だらだらとやって来ただけ…」。エンジンが付く乗り物なら、クルマ、バイクから軽飛行機、モーターボートとなんでも、の乗り物好き。「霞ヶ関」じゃない本物!?の「日本の埋蔵金」サイトを主宰する同姓同名人物は、“閼伽の本人”。 



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