その威圧感はマンチェスター行きの機内でオレの隣にいた黒人の比ではない。
機内アナウンスが終わりいよいよマン島へ向けてフライトの時間となった。
オレの真横でプロペラがブンブンと回り始める。スゲェ怖ぇ~~~~!!
滑走路に進入し助走に入った直後、一気にエンジン音は高回転のものに変わり、機体は怒涛の加速を見せた。強烈なGに背中が押し付けられる。
機体はグングンと速度をあげ、そして離陸。
窓の外を見るとどんなもんだと言わんばかりにプロペラが唸りをあげている。
ええ、お見それ致しました。どうぞこの調子でオレを無事マン島まで送り届けてくださいな。
窓から下の方を見てみる。空からの景色を自分の目で眺めるのは初めてである。
眼下にはイギリス本土の街並みが見える。
しばらくすると海が見えてきた。そしてオレの視界にマン島の片鱗が見え始める。