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第65回 まったく、車ってヤツは……の巻

 
 もうずいぶん前の話になるのですが、夕方、千葉市内の国道357号線を東京方面に向かって、バイクで走っていたのです。

 家路を急ぐ車、会社へ戻る車……道路はかなり混んでいて、車はトロトロとしか動いていません。しょうがないのでワタシは、車の左脇をスルスルと抜けつつ、どうにか前に進んでいたのです。ホントはダメなんですけどね。

 すると、突然、目の前の車がハンドルを左に切ったのです。ワタシは咄嗟にハンドルを左に切りつつ、ブレーキをかけたので車と接触することはなかったのですが、そこは脇道とかはなくて、ただガードレールが続いているだけの場所なんですよ。

 ムカついたので『何だよコイツ!』と、窓越しにドライバーを睨みつけたら、そいつ、ワタシに向かってニヤッと笑ったのです。たぶん、からかってやろうかと思ったのか、それとも、わざとぶつけて金を毟り取ろうとしたんでしょうね。

 よく、ハンドルを握ったら人格が変わる、なんてことを言いますが、困ったドライバーが多いのも事実だと思います。

 ずーっと白線を跨いだまま運転しているヤツ。荷台の扉が開きっぱなしなのに気づかず、全開のまま走っているトラック。追い越すときにワタシの横数十センチを抜けていく野郎。左右の確認もせず脇道からいきなり飛び出してくるおばちゃん。やたらとホーンを鳴らしまくる親父。坂道になっている交差点で信号待ちしているとき、前の車がずるずるバックしてきて、あわやぶつかりそうになったこともあるし、ワタシもこれまでさんざんいろんなドライバーを見てきました。

 実は、最近話題になっている『煽り運転』も経験したことがあります。

 バイクで北海道の一般道を走っているときのこと、周りはずっと畑で、道は真っ直ぐに伸びているだけの一直線。そんなところをワタシの後ろにずっと一台のトラックが付いてくるのです。前方から来る車は全然ないから対向車線に出てワタシを追い越していけばいいのに、ピタッとくっついたままずっと離れないのですよ。

 一瞬、スピルバーグの映画『激突』を思い出してしまいました。気持ち悪いし、かなりスピードを上げて振り切ろうとしたのですが、今度はそれに合わせてくるし、どうしようかと、悩んでいたところ、右前方に広い駐車スペースがあるのを見つけたので、スピードも落とさず、ウインカーも出さずに直前でハンドルを切ってそこに入ったら、そのままトラックは去っていきました。今考えてもあのときは本当に恐かったです。

 むこうとしては、直線道路を運転していると飽きるし、ワタシをからかってヒマつぶしをしただけなのかもしれないけれど、こっちは剥き出しの体のままバイクに跨がっているのですよ。もし何かあったら即死なのです。やめてくれよと言いたいです。ホントに。

 頼むから、ハンドル握っても人格そのまま変わらんといてよぉ、ドライバーさん!!


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