日本人として日本に生まれたワタシにとって、「やっぱ日本っていいなぁ〜」と思うことは、秋から冬にかけてたとえばどんな落ち込むようなことがあったとしても、毎年同じようにサザンカが咲き、ふきのとうが出て、梅が咲き、桜が満開になっていくのを見ていくたびに、少しずつ少しずつ元気を取り戻していけるっていうことなんですよね。
去年の春は国家的にも個人的にも本当に辛くて悲しいことが多くて、なんかまともに桜の花を見ていないような気がしています。でも今年は、自分自身もなんか知らないけど吹っ切れたような、憑き物が落ちたような感じがしていて、お花の美しさを楽しめるような、そんな心境になってるんです。
長い冬がやっと終わり本格的な春がやってきましたので、これからワタシ、バリバリ漫画描いて、小説なんかにもチャレンジしたり、趣味のレザークラフトの腕ももっとアップしたりして頑張っていこうかと考えております。
|
さて、そんなある春の日。久しぶりに友達のミチルちゃんとツーリングに出かけることにしました。ミチルちゃんはいつもワタシの髪を切ってくれている、近所の美容師さんなんです。関西出身の年下の明るいコなんですよ。ちなみに彼女が乗っているバイクは、HONDAのVTR250です。
前日、居酒屋で一杯やりながら、明日はどこに行こうかと相談していたんですが、ワタシの風水によると「南西」方面がいいと出ていたので、静岡県の小山あたりにすることにしました。「小山町」といってもほとんどの人がわかんないと思いますが、F1で有名な「富士スピードウェイ」がある町で、熊にまたがりお馬の稽古をした「金太郎さん」の出身地でもあるんですよ。
朝9時にJR高円寺駅前に集合。いつものように駅前の氷川神社さまに参拝し、旅の安全を祈願して出発です。
|
|
|
|
金太郎さんは小山町の観光大使だ。
|
五日市街道からカンパチ(環状8号線)に入り、瀬田の交差点からにーよんろく(国道246号線)へ。トラックがかなり多く走っています。二人ともあまりスピード出す方じゃないので、チンタラチンタラ進んでいきます。
|
厚木、伊勢原、秦野と走り、東名高速のデカイ陸橋の下をくぐり、グングン進みます。先を急ぐトラックにあおられながら高速カーブをそろそろと走ってきたら、やっと「道の駅ふじおやま」に到着です。
|
|
|
|
|
|
『今日の富士山』小山町の人は毎日富士山見られてうらやましいな。
|
|
道の駅ふじおやま。金太郎さんのケツがかわいいぞ。
|
|
あしがら温泉。本物の富士山を見ながら入る温泉はサイコーだ。TEL0550-76-7000 大人500円。火曜休。
|
少しもやがかかっていて、残念ながら富士山は薄っすらとしか見えません。オシッコ休憩したあと、店内に入ってみると、中はリニューアルされていて、地元の野菜や特産物を販売するコーナーが以前より広くなっていました。ちなみにここ、金太郎さんの人形の下から富士の名水が流れ出ていまして、おいしいお水を汲みに来る人がたくさんいるんですよ。
|
|
|
|
|
|
金太郎さんが爪で刻んだというお地蔵さまだ。
|
|
金時公園。金太郎さんが生まれたと伝えられる所だ。
|
|
湯船八幡神社の神水。甘みがあって、かなりおいしい水だ。
|
小山町には「町民いこいの家、あしがら温泉」というのがありまして、ここはホントにおススメなんです。よく銭湯の壁に富士山の絵が描いてありますよね? でもここはなんと本物の富士山を見ながらお風呂に入れるんですから。
二人とも温泉大好きなんで、1時間半ほどゆっくりとすごし、その後「湯船八幡神社」へ。ここには樹齢250年以上といわれる夫婦杉がありまして、その下に「神水」という名水が引かれているんです。甘みがあってムチャクチャおいしい水で、何回か汲みにきたことがあるんですよ。今回もモチロンいただいて帰ります。
|
町の中をブラブラと流して、JR御殿場線の「駿河小山」駅の裏を通り、にーよんろくに戻ろうとしたら「遊女ヶ滝」というのがあると看板に出ていたので、まだ時間も早いし、ヒマつぶしに見ていくことにしました。距離も2Kmだしね。
ところが、林道の入口までやってきたところ、なんと道がハードなダートになっていたんです。しかたなくバイクを止め、歩いていくことに……「なぁに2Kmくらいすぐだよ」なんて言っていたのが甘かった!! この日はけっこう暑かったし、道には大小の石がゴロゴロしてて歩きにくいし、大変でした。
どうにかこうにかたどり着いたのですが、思っていたより小さくてちょっぴり残念でした。ちなみにここは、金太郎の母親の八重桐さんが、子供の健康を願って滝に打たれたという場所なんだそうですよ。
|
|
|
|
金太郎のことを思いつつ、滝に打たれる母親の姿が見えるようだ。
|
せっかくさっきお風呂に入ってサッパリしたというのに、汗でぐじゅぐじゅになってしまいムカつきましたが、途中で「フキ」が自生しているのを発見。いっぱい採ることができたのでラッキーでした。
子供の頃、春になると家族で近所の山にフキ採りに行っていたんです。それを両親が佃煮にしてくれるんですが、辛めの味と香りはご飯のお供にぴったりで、ワタシ大好きなんですよね。
|
|
|
|
都会の人は、こんなん見ても何とも思わないんだろうね。ワタシたち田舎の人間には宝の山なんだけどサ。
|
バイクのとこまで戻ってきたら、もう一軒温泉があるのを思い出しました。駿河小山駅の目の前に福祉会館があるのですが、ここに300円で入れる天然温泉があるんです。そこで汗を流して帰ろうと行ってみたのですが、なんと、数年前に大洪水があって、それが原因で温泉が使えなくなり、廃業したということでした。けっこういいとこだったのにホント残念です。
秦野まで戻ってきました。ここにはJAが経営する「じばさんず」という、地元の野菜の販売所があるんです。店内はかなり広く、採りたての野菜がたくさん並べられてあり、料金も安いし、けっこうワタシ利用しています。
水と野菜でバイクはかなり重くなっています。運転するのがちょっぴり怖いです。その後、二宮のICから小田原厚木道路へ。厚木で降り、またにーよんろくをチンタラと走って無事に高円寺へ戻ってきたのでした。
氷川神社に旅の無事をお礼して、今回のツーリングも終了です。それぞれのアパートに一旦戻り、シャワーを浴びて着替え、また駅前に8時集合。反省会と称して飲むワ飲むワ……久しぶりに楽しい一日を過ごすことができました。
ツーリングにサイコーの季節がやってきました。ガソリンがかなり高くて大変だけど、どうぞみなさんも、愛車とともに、思いっきし旅を楽しんでくださいね。
|
|