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第39回「北海道チンタラ旅!」その後編……の巻
北海道チンタラ旅!」その後編…

 

<「6日目」>

 
 北見市の近く、温根湯にある、つつじ公園キャンプ場で一夜を明かしました。温かいシュラフから抜け出して外へ出ると、気温はなんと4度。数日前、東京を発つ時(9月下旬)は28度もあったのに、やっぱここは北海道なんですねぇ〜。

 まさかこんなに寒いとは思っていなかったので、真冬用のグローブは持ってきていないのです。寒風に耐えながら必死にハンドルを持ち、国道39号線を走ります。

 JRのコンテナを積んだトラックがかなり走っています。実は北海道の道路はけっこう大型のトラックの轍が付いている所が多いんですよね。ハンドルを取られることが多いから運転には要注意ですよ。

 50分程で標高1050mの石北峠に着きました。気候によっては一面雲海が広がる有名な所だそうです。

 3388mの銀河トンネルを抜けると層雲峡に到着。ロープウェイで展望台まで上がると、かなり進んだ紅葉が楽しめました。美しい風景に感動です。


石北峠

層雲峡
標高1050mの石北峠。この2週間後に、20cmの雪が積もった風景をニュースでやってました 展望台から見た層雲峡。ロープウェイの中は中国人だらけでした。

 国道39号線から国道40号線に入り、途中JR比布(ぴっぷ)駅へ寄り道。若い人はまったく知らないでしょうけど、ここは大昔「ピップエレキバン」のCMで使われた有名な駅なんですよね……ってゆーか、たぶんピップエレキバンそのものがわかんないんでしょうねぇ〜。


比布

比布す
「ピップエレキバン」で有名になった比布駅。雪があったら、もっといい写真になったかも!? ツルツル頭のエレキバンの社長が人気あったよね。あのCMが頭に浮かびます。

 11時前、旭川を通過。日も高くなり暖かくなってきました。ここは以前JRの周遊券で来たことがあります。その時は真冬で、息をするたび鼻の穴が凍る感じがして、とても寒かった思い出があるのです。

 国道12号線に入ります。アイヌの方たちの伝説によれば、悪神が住むという川「カムイコタン」を見学し、その後深川へ。塩ラーメンとギョーザで食事をして、道央自動車道に乗っかります。

 岩見沢で降りたのが3時。ツーリングマップルで「ふるさとの森キャンプ場」というのを探しチェックイン。多少不便な場所のためか客はワタシ一人でした。テントを張った後、ものすごい強風の中、夕張市へ。

 先日亡くなってしまった高倉健さん主演の映画「幸福の黄色いハンカチ」のセットが残されていて、しばし思い出に浸りました。

(本日の走行距離-333.2km)



スタルヒン野球場
旭川の「スタルヒン球場」。なぜか福岡の平和台球場を思い出しました。

カムイコタン

ふるさとの森キャンプ場
1億年前に形作られたという「カムイコタン」。悪い神様が水上交通のジャマをするのだそうです。 岩見沢の近く、栗山町にある、無料のふるさとの森キャンプ場。お客はワタシ1人でした。

幸福の黄色いハンカチ想い出広場

武田鉄矢さんが運転していた車
夕張にある「幸福の黄色いハンカチ想い出広場」。映画のセットがそのまま残されていました。 映画の中で武田鉄矢さんが運転していた車。撮影には2台使い、1台はスタッフが買ったそうです。

 

<「7日目」>

 7時スタート。今朝は寒くはありません。途中で櫨(はぜ)並木があったので写真を撮っていたら、近くのバス待合所で寝ていた女性が起き出し「スイマセン、ここはどこですか!?」と聞かれました。歳は20〜25歳の感じで、茶髪で手足の爪が赤く、なんと裸足なのです。

 聞けば、昨夜はダンナと子供と、三重湖というキャンプ場に泊まったはずなのに、なぜ今私がここにいるのかわからない……と言うのです。ここは広大な畑が広がっていて、家は遠くにポツンと見えるだけの場所なんですよ。携帯も財布も持っていないらしく、ワタシのを貸してあげたけど、ダンナには繋がらずじまい。

 地図を見ると、直線で1〜2kmくらいのところにそのキャンプ場があったので、フェリーの中で履いているサンダルと、もしもの時のために使いかけのテレフォンカードをあげて別れたのですが、何だったのでしょうね? 夢遊病患者だったのかなぁ〜あのコ?


野寒布岬。観光バスの人々が去るとワタシ一人に。水族館やおみやげ屋さんもガラッとしていました

ナゾの女に話しかけられたハゼの並木
具だくさんのミソ汁にクロワッサンで朝食。外だとこんなものでもおいしいんですよね。 ナゾの女に話しかけられたハゼの並木。ちなみに和ロウソクの原料となるの知ってました!?

 9時頃札幌に到着。駅ビルがものすごい物になっていました。昔の、ズラーッと洗面台が並んだトイレ(SLの煤煙で顔が汚れるため?)の風景を覚えているもので、びっくりしました。

 バイクを置き、市内をただブラブラして過ごし、小樽へ向かいます。今日は日曜なので新潟行きのフェリーは19:30発、ゆっくりできます。


札幌駅

札幌駅
ムチャクチャおシャレな姿に変わっていた札幌駅。東京から新幹線で行ける時代が来るんだねェ〜。 ちなみにコレ昔の札幌駅です。もっと昔の国鉄時代のトイレがよかったんだよなあ〜。

大通公園

大通公園でトウモロコシ食べるなんて
何回も来ている大通公園。いつ見てもキレイだしいい所だよねェ−。 大通公園でトウモロコシ食べるなんて、そんなベタな観光客みたいなこと……なんて思いつつもやっぱ食べた。

時計台

ススキノ
日本三大ガッカリ観光名所……といわれてるけどワタシはそうは思わないけどなあ〜!?。 一度でいいから大金を持って行って三日三晩豪遊してみたいススキノ♪ 今回はラーメン食べただけですけど。

 小樽もずいぶん昔、真冬に来たことがあり懐かしいです。お金が無いけど、とりあえずカニとかホッケとかいろいろ求め、九州の実家に送っておきます。

 ちなみに、もう一日滞在して、明日の夜苫小牧からフェリーに乗ることもできるのですが、朝10:00仙台に着岸後一日走って帰京し、次の朝から仕事…というのはちょっとハードなので、余裕を持ったスケジュールにしたのですが、今考えると、苫小牧ルートにしとけばよかったです。ちくしょー!!

 スーパーで夜食を買い込みフェリーに乗り込みます。時間通り19:30出港。夜景が海面に映え、幻想的な映像が浮かびます。



小樽
ずいぶん昔、真冬に一度来たことのある小樽。実家にカニを送ったけど、やっぱ高いよなあ−。

 (本日の走行距離-102.9km)


小樽港

あっという間に終わった
5日降りに戻ってきた小樽の港。来た時と同じ、新日本海フェリーに乗り込みます。 あっという間に終わってしまった北海道ツーリング。またいつか、できるだけ早いうちに戻ってきますよ!!

 

<「8日目」>

 次の日の15:30、新潟港に戻ってきました。かなり暑いです。これから関越道をイッキ走りして東京に戻るだけのパワーはワタシにはありませんので、近くで一泊して明日チンタラ戻ることにしましょう。

 一部高速を使い、国道49号線を走って津川という所の「角神湖畔青少年旅行村」に着きました。ここはおススメのキャンプ場ですよ。持ち込みテントは920円なのですが、場内に日帰り温泉があるんです。赤茶けたお湯で、体にもよさげです。ただ、かなりの高温に設定してあるので長湯は大変ですけどね。

(本日の走行距離-75.0km)



角神湖畔青少年旅行村
「角神湖畔青少年旅行村」。だだっ広いキャンプ場だけどお客はワタシ一人でした

 

<「9日目」>

 いよいよ旅の最終日です。福島県の柳津まで走り福満虚空蔵尊に参拝した後、地元の地熱発電所を見学。初日に仮眠を取った会津田島から宇都宮まで南下してきて、その後は高速を使って東京杉並区は高円寺のアパートにたどり着いたのでありました。本日の走行距離は365.0km。9日間合計では「2135.8km」。久しぶりの長期ツーリングが無事終了しました。

 それにしても、なんかあっという間の北海道ツーリングでしたね。あれだけ何年もの間、行きたくて行きたくて熱望していたというのに、ホントあっけなく終わってしまって、今は気が抜けてしまったような感じがしています。

 これから死ぬまで何回チャンスがあるかわかりませんが、お金と時間を作って、いつかまたお邪魔したいと考えております。大好きです、北海道!!


福満虚空蔵尊

赤ベコ
福島県は「福満虚空蔵尊」。ウシ年、トラ年生まれの人の守り本尊なのですよ。 福島県の郷土玩具「赤ベコ」はこちらが発祥の地なんですよ。

大清水

地熱発電所
↑柳津には地熱発電所があります。無料のPRコーナーはけっこうおもしろかったよ

←弘法大師の力により湧き出したと伝えられる大清水。とても冷たくておいしい水だよ。

羽生SA

ゴミはちゃんと持ち帰り
東北自動車道上り線羽生SAにある「鬼平江戸処」。おいしそうな物がたくさん並んでいましたよ ゴミはちゃんと持ち帰りましたよ(100%ではないけどね)。北海道の方に負担かけるワケにいかないもんね。

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